【ヒ】一人あたりの予算

ガイドブックなどに掲載されるレストランにおける支払いの目安。
ただし、フランス料理店の場合、料理の予算が1人当たり1万円だからといって、2人で2万円の支払いでは済まない。

全く酒を飲まない人ならともかく、ワインをたしなむ人の場合、料理が2人で2万円なら実際に支払うのは5万円程度だといっても過言ではない。
そこにワインの価格が加算されるからである。

「じゃあ、そんな高いワイン飲まなきゃいい」という声が聞こえてきそうだが、いい料理を食べればいいワインを飲みたくなるのが人の性というもの。

また、そういう時であればあるほど、人は意固地なったかのようにグランヴァンを求めてしまう。

日頃、「コスト・パフォーマンスが高い」と褒めちぎっている安価なニューワールド・ワインなど頭の隅にも浮かんでこない。

ましてや、2000円のデカンタ・ワインを飲むくらいならビールのほうがいいとさえ思ってしまう。

ワインだけでなく、ワインと料理の相性にも格付があるということか。
フランス料理の魔力だ。

2005>>
ある程度の料理を食べれば、ある程度のワインを飲みたいと思うもんです。
当初このネタを執筆したころは「給料全額飲み食いしてやる」みたいな「ボーン・トゥ・イート」「ボーン・トゥ・ドリンク」な生き方をしていましたが、ここ数年の間にすっかりと丸くなってます。1万円のワイン飲みたい料理だけど、6千円で結構うまい南仏のワインでも飲んどくか、みたいな感じです。落ち着きましたね。


2011>>
よくわからないグラスワイン一杯800円を飲むくらいならビールでいいやと思ってます。
でもビールだけでは気が済まないので1万円の料理を食べるときは、「1万円くらいでおすすめの赤あります?」とか訊いてます。

2015>>
なんか一周回ったのか、一通りを知り尽くした中から自身のスタイルを選んだのか、2005年当時とはまったく考え方が変わっています。
俺は飲む、1万円のワインを。1万5千円のワインを、その日の料理の格に合わせてその日のリストに載っている中で、予算に合った最高のものを飲む。
そして、それはボルドーだ。メドックだ。メドックじゃなかったら、カリフォルニアでもいい、カベルネだ。
そうだ、俺はカベルネが好きなんだ。
こういうとこの10年の間にお金持ちに名たのかと思われそうですが、何より大きく変わったことは、お金があるときに行こうと思うようになりました。今思えば、2005年当時ですら、今思えば「ボーン・トゥ・イート」「ボーン・トゥ・ドリンク」でした。

結局、回数を選ぶか、内容を選ぶかであり、収入が増えて生活レベルが上がっていなければ、そういう選択肢の天秤になるんです。

あと、ワインを選ぶときに、料理の格だけではなく、一緒に飲んでいる相手が自分にとってどんな存在か、という要素が入るようになりました。
大切な人には、よりよい本物を教えてあげたいと思うようになりました。
これはワインに関して、いろんなことを学べる立場にいて、ふと気づくと、みんなそれを知りたがっていると知ったこと、そして、若い子がそういう世界を体験するには、人生の先輩というガイドが必要だと知ったからです。
思い出してみれば、その年代の時、自分もガチガチに緊張してフレンチ食べに行ってましたからね。

 

 

 

昔は天秤にかけるときはこれでした。

0.01g−100g,g, ozt, oz...

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21世紀になり、今や天秤もコンのです。