シュッド・ウエスト(南西地方)

シュッド・ウエスト(Sud-Ouest)は日本では「南西地方」と紹介されることが多い。

「シャンペン」をいつのまにか「シャンパン」>「シャンパーニュ」と、原語読みに退化させて、通をきどってきた日本人なのに、なぜかこの地方名は思いっきり和風な呼称が幅をきかせている。

日本ではなんとなくブーム圏外っぽい扱いを受けてきた地方だが、ワインのスタイル、ブドウ品種などを見てもボルドー地方との共通点が多く意外に面白い。
ちょうど発展途上のボルドーみたいな印象を受ける。

ただ、全体に荒っぽい印象や安酒の印象はぬぐえないのは仕方ないところ。

しかし、タナなんて品種でグラスの向こうが見えないくらい、黒い赤ワインを作ったり、ボルドーではブレンド用のサブ品種でしかないマルベックで熟成に耐える赤ワインを作ったりする心意気は評価に値する。

なんか、生産者こぞってキップのよさそうなワイン産地だ。

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2011>>

タナの黒さはなんなんでしょうね。

ネタとしては当たり障りない感じですが、当時はまだ若く、「フランスの全AOCワインを飲んでやる」みたいな水平方向の気合が入っていたので、わりとこういう陽の当たらない産地にも思い入れはあります。今でも。

 

 

最初に衝撃を受けたマディランといえば、クランピルだったんですけど、もう日本市場では見ませんね。ブリュモンさんひとり勝ちの気配です。