メルロ

ボルドー右岸の高級ワイン産地、サンテミリオンおよびポムロルの主力品種であり、かつ左岸地区でもカベルネ・ソーヴィニヨンとのブレンドに大切な役割を果たす優秀なブドウ品種。

カベルネと比較して、アルコールのボリューム感、柔らかな口当たり、動物系の香りが出やすいなど、特徴はうたわれているものの、実際はほぼブレンドされるのでボルドーワインにおいては、個別の特徴がつかみとれるかどうかは難しいところだ。

メルロもカベルネ同様に、カリフォルニアから南半球まで広く栽培されているが、なんとなくカベルネの二番手の地位に甘んじているのは、元祖であるボルドーワインの中でも権威を持つ、五大シャトーが左岸のカベルネ主体の地域で生まれるからかもしれない。

実際にはサンテミリオンにはオーゾンヌ、ポムロルにはペトリュスと、五大シャトーを遥かに凌ぐ価格のワインが存在しているのだが、そのふたつはメルロであることよりも、個々の名前に価値が生まれている有り様で、国内市場の売り手たちの間には、カベルネのような「イコール高級」の図式はメルロにおいては成り立っておらず、むしろ品種をどうこういうのをすっとばして、「ペトリュスと同等」みたいなありえない名指しで比較した売り文句が横行しているのも特徴的。

 

 

だそうです。