ムールヴェードル

「ムールヴェードル」。
その異名は「死臭漂うゾンビブドウ」。

とにかくその生々しく漂う生き死にの狭間を思わせる獣臭は、不快感と恍惚感の表裏一体なる魔の領域に香り嗅ぐ者を連れ去ってしまう。

この手の香りには「動物質の香り」「アニマル香」「ミート香」さまざまな表現あれどその究極は「濡れた犬の毛」。
しかし、ムールヴェードルに感じる香りはそんな「犬がちょっと散歩してたら雨が降ってきました」なんて甘いものではない。
「死んだ犬の臓物」とか「死霊のはらわたの熟成したヤツ」とかそういう感じなのである。

それはまさに「生死の境をさまよう涅槃に最も近い」香り。

「香」という表現をすべて「臭」に置き換えて、「匂い」という漢字をすべて「臭い」に置き換えてもまだ足りないくらいのかぐわしさがあるのだ。
香りをかいでから可食物だと気付くのに少々時間がかかり、気付いた後も口に含むのにはものすごい勇気を要する。

そういう匙加減のくささがムールヴェードルをムールヴェードルたらしめる鉄の掟である。

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2011>>
バンドールとか面白いですよね。
コアなファンがいるのもわかります。
初めて飲んだ時、クサっ! と思ったのがこのネタの原動力です。

 

 

 

ゾンビものの元祖ですね。

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USEDにつき熟成してるかもしれません。