ガルガーネガ

名前のインパクトは強いが味のインパクトは薄い「ガルガーネガ」。
しかしなんと言ってもあの「ソアーヴェ」の原料である。
日本では古来より親しまれてきたはずのブドウだと言ってよい。

だが実際のところ親しまれてきたのは当時「ソアベ」と表記された飲みやすい白ワインであって、怪獣の咆哮のような「ガルガーネガ」というブドウ品種ではない。

そもそも、「ソアベ」がウケたのも「ガーヴィより言いやすい」とか「オルヴィエートより名前が短い」とかそんな理由に間違いない。当然「コッリ・オリエンタール・デル・フリウーリ」なんか相手にもしなかったことだろう。

そんなガルガーネガの「らしさ」はどこにあるのか。かすかなアーモンドのような芳香であるとか、水のようにさらりと流れる口当たりであるとか、潮を感じるようなミネラル分だとかいろいろと言いたいむきもあるだろう。

だがここで断言させていただけるならそんなもの「コルテーゼ」だって「トレッビアーノ」だって「ピノ・グリージョ」だって持っている特徴だ。

結局のところ、イタリアの古式ゆかしい白ワインはオケラとミミズとアメンボ。みんなみんな同じ血が流れているのである。イタリアの白ワインを飲んで感動した思いのある人は、その銘柄を思い出してみて欲しい。

妙にキャッチーな単語名がワイン名になってませんでしたか?
IGTって書いてませんでしたか?
シャルドネって書いてませんでしたか?
思わず「ブルゴーニュのいい白みたいだ」って思いませんでしたか?

ガルガーネガはじめ、イタリアの白ワインに世界と歴史が求めてきたのは、人を感動させることではなく、喉を潤すという至極シンプルな飲み物としての魅力だったのではなかろうか。

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2011>>
ピエロパンとかルガーテとかいろいろしっかりしたガルガーネガもいますね。

アンセルミはソアーヴェじゃなくなってしまいましたが、そこにこそ進化する醸造技術や栽培技術と、その地の伝統との兼ね合い
という問題の本質があると思います。いいワインを作ろうと努力すると、伝統的に軽いスタイルのワインの産地では、それが「本来の○○らしくない」といわてしまうのです。

さらにいわれるだけではなく、そこにはフランスであれば、AOC名を名乗れない、イタリアであればDOC(G)の認可が下りない、そんな事態が発生します。

『いいワイン=白はシャルドネ』ではないと思いますが、豊かな芳香で独自の道を進むことのできるような品種でない限り、コクを樽で出そうともするでしょう、過熟させることでボディを与えようともするでしょう。
ロワールでもおなじようなことが起きていますが、伝統と技術の問題はワイン界においても考えるべき問題ではあります。

で、結局のところ、テロワールってなんですか?

 

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ピエロパン初めて飲んだときは驚きましたね~。関西出身なので、最初の衝撃ソアーヴエ体験はこれでした。

 

これは営業担当さんに教えてもらって感激したソアーヴエの作り手さんです。

 

アンセルミ。もうソアーヴェじゃないんですね。