1999年6月。そして時は流れ。

とりあえずこのサイトが一体何なのかを説明しておかないと、という気がしてきました。

自身、整理しておきたいというのもあります。

 

tokeiyawine.hatenablog.com

 

 

ここにあるとおり、1999年。


突然、自身の好きなものを当時でいうところのホームぺージにしようと思い立って作ったものです。
当時はブログもなく、ましてやSNSなどありもせず。
いわゆるテキストサイトとか、日記が百花繚乱咲き乱れていました。

 

ワインという題材を選び、特殊なスタイルだったことで注目していただけたのか、雑誌でおすすめサイトみたいな紹介をいただくことも度々でした。
(ネットで見るページを紙媒体で探していたというのが、ネットの黎明期、メディア主力の移行期だったというあの頃を懐かしく思い出させてくれます)

 

真面目な内容のワインのページを作っていた皆さんには申し訳ないながらも「知識系サイト」にくくられたりしたこともありましたが、何のことはないネタ系サイトでした。


個人的には「侍魂」さんとか「GENのホームページ」さん(というそんなタイトルだったかと思うのですが“もじゃペー”ネタがツボに入ったネタサイト)だったり、野球好きなこともあってしろはたさんの「プロ野球景気の悪い話」の選手名鑑とか「外スラ」さんとか、そういうサイトにライバル心を燃やしてました。

 

ライバルといっても張り合うのでもなんでもなく、そうなりたいという目標のようなものであって「ホームページ」に設置した「掲示板」上では交流もありましたし、それぞれの取り上げた題材を超越して皆さんとお互いに相互リンクしあったものです。

 

(芸風的にサイトとして単体で完成していて他との交流が不要なスタイルだったため“ライバル”ではなかったけど「山田三郎」とか「YAHOQ!」とか死ぬほど好きでした。どっちもオチもカラクリもわかってるのに何度もアクセスして、そのたびに笑ってました。それにしてもYAHOQ!さんなんて今じゃ怖くてできませんよね。まあ、このあたりからも当時の嗜好が伝わるかと思います)

 

今となっては信じられませんが、そもそも発信する側の「ホームページ」──今でいうブログやFBページ──の数もたかが知れてましたし、ましてやそこにワインというフィルタがかかるとライバルなんてものもほとんど見当たらず(少しあとの世代になるかと思いますが、ワインの面白いラベルに特化した比較的方向性の似たサイトを運営してるかたはいらっしゃいました。ただしトケイヤのような毒はなくテイストはだいぶ違います)、気が付くと当時の流行で設置していたアクセスカウンタは、半年もたたないうちに10万を超えていたような記憶があります。

キリ番ゲット! とか懐かしいですね)

 

ワインを題材にしたサイトだけではなく、あんなにたくさんのアクセスを積み上げたテキスト系サイトの皆さんも、今ではほとんど残っていません。
その理由は管理者の人生のステータスや生活の環境が変わったこともあるでしょうし、そもそもブログからSNSとツールが変わっていく中での、自然消滅的なものであったりとさまざまだったと思います。
(ツールが手軽になっていくのにあわせて、逆に老舗が消えていくという現象はなんとも考えさせられるものがあります)


本当の勝者はそこからwebライターという、新しい職業を生み出した方たちでしょう。

でもそれは勝ち負けではなく、そもそもあの頃自分は、これが職業になったり、お金になったりすると思ってもいなかったし、多くの方はそうだったと思っています。
ただシンプルに表現したかっただけなんだと思います。


なにしろそれまでは文筆家として自分の本を出すとか、編集部に入ってライターとして書くとか、そんな方法しか表現の場はなく、その席数はごく限られていたわけです。
そこに誰にでも自分の書いたものを、あわよくば何十万人に見てもらえる舞台が突然用意されたわけです。

 

ただ表現したい熱意に溢れていた我々はその熱病に罹患しました。
自分のそれは「時計屋」だけにとどまらず、イギリスだの80年代の洋楽だのいろんなところに広がりました。
(実はそのどちらも今でもネット上に生存しています)

 

tokeiyawine.blog60.fc2.com

 

80swave.hatenablog.com

 

トケイヤはたまたまテーマと形態がクロスしたときほかに同型のサイトのない内容でやっていたので、思った以上に反響をいただくことが出来ました。
それでなんとなくネタがもったいないなあという理由で、細々と保存していたファイルをコツコツと移植してブログという形で残してきました。
愛着もありましたし。

 

あらためてはてなブログで自分のページを見てみると、「owarai_wine_tokeiya_21st.mirror」って、なんでこんな長いタイトルなんだろうと自分でも思いました。

 

で、思い出したんですけど、そういえばその前にはじめてブログ化したものがありまして。

 

そのときは「owarai_wine_tokeiya_RETURNS」だったんですよ。
それをさらにバックアップとして作ったのが今あるブログです。

 

自分がネットを始めたころ、サーバが落ちたときのためとかに、慎重な人は同じ内容のサイトをもうひとつ作って「ミラーサイト」って呼んでたんですよね。
多分プロの間では当然の保険だったんでしょうけど、プロバイダと複数契約する余裕もないシロウトにはチョーかっこよく見えたんで、無料でブログが使えるこのご時世、「RETURNS」作ったときに、しばらくしてやってみたんですね。
多分そんな程度の動機です。

 

それがいつの間にか、「ミラー」だけが残って記事の保管庫になってたわけです。
事実二年も新規投稿してなかったわけで、単なるアーカイヴのつもりでした。

 

時は流れ2018年になり、「平成」は最後の年になりましたし、「トケイヤ」は来年20周年を迎えることになっていました。
どんな形であれ残しておいたからこその20周年です。

 

実際に今でも継続的に更新されているかたはもちろん、たとえペースが落ちてもあの頃から断続的にサイトを続けて運営している管理者さんたちには合わす顔もないのですが、それでもいつしか消えていったサイトたちのことを考えても、形、レベルはどうあれせっかく20周年まで残ったんだから、トケイヤとして何かしたいなと思うようになっていたという今日この頃です。

 

そんなときちょっとしたきっかけがあり、Twitter、そしてこのFacebookというツールを使って、とりあえず20周年の日を迎えるまでできることはしてみようと思ったのです。

……まあいろいろあるんですけど、せっかくネタ残しておいたんでもったいないしねw

 

きっかけになったできごとについて最初はも堅苦しく書きましたが、当時の自分の感覚で表現させてもらえたらあれは「祭り」ですよ、まつり。
わっしょーい!

 

ただそういうこともいつしかあからさまにはいいにくい時代になってます。
なので控えめです。

 

この先ゆとりがあれば、20周年の日を迎えるまで限定でブログにもそういう同窓会的な場所を作ろうかなと思ったり、なんかいろいろ考えたりしてますが、こういうアイディアがわいてくる感覚も久しぶりです。楽しいです。


もしそんなものができあがったら当時の皆さんは遠慮なくからんでください。
もう誰も覚えてないかもしれませんが「bar泥酔い」の常連さんとか。

 

 

後進の皆さんも、そんな時代があったんだなぁという、山岡荘八先生の物語を読むような感覚で覗いてみてください。

 

あらためまして20周年に向けて、どうぞよろしくお願いします。