【パ】パーカー・ポイント

パーカー氏の設定するワインの評点。
これによってワインの価格が左右される恐るべきポイント。

ただし、その高得点の条件というのは至って解りやすく、色が黒いと10点プラス、渋いともう10点、無名のシャトーはさらに10点プラスされるシステム。

そのうち、新世界やポムロルから500点ぐらいとるワインが出てきそうで怖い。

ただし、メドックのように厳格な歴史と格付があって、彼の一言程度では価格変動が起こらないような由緒正しい産地には辛口。

「消費者代表の評論家」として著名だが、それならば不用意に新進ワインの価格を吊り上げるような評価は慎んでいただけるとありがたい。


2005>>
さすがに500点取ったワインは出てませんけど、このポイントの権威はまったく失われていません。
というよりインターネットショップの増えた現在では、「パーカー95点!」とかいうわかりやすいセールスポイントとなって、ワイン購入のものさしのひとつとしてさらに普及した気がします。

「95点とった生産者の別のキュヴェがまるで95点ワインそのもの」みたいなキャッチコピーがワインショップのメールマガジンには氾濫しているし、国産ワイン雑誌の得点もあきらかに「このポイントに流される」か、「このポイントにやたらと反旗を翻す」かどっちかという気がします。

もちろんそういう喧騒とは無縁のポジションにおさまってしまった、「自分が飲んでうまけりゃいいや」みたいなワイン飲みには結構どうでもいい存在になってたりします。

2011>>
生産者と消費者の「ポイント制」に対するスタンスに大きな乖離がある気がします。
結局ブルゴーニュのような、いわゆる「パーカー好み」ではないスタイルの産地ではサンプルの提出を拒み、本当にこういうポイントを気にするタイプの消費者が求めているワインはポイント評価がされていません。
その市場の隙間に飛び込んだのが日本の雑誌であることが、日本人のポイント好きをよーっく表している気がします。

いつの時代も新しい道を拓くことは、成功すれば革命で、失敗すれば反乱です。
たとえ成功しても、成功したあとにそれが支持した民衆の意思に沿わなければ、次の誰かが立ち上がることになります。
ブラッディ・サンデーは今ここで起きているのかもしれません。

だけどそんなの所詮、日本だけの話なので、普通に自分の尺度で「お! これ美味い」って飲んでる外国のワインファンにはそんな日曜日はやってきません。日本人はまじめなんですね。

 

2012>>
パーカーさん、アドヴォケイトを売る!!

ここ数年の間によく分からないオネエチャンが登場したり、スペインワインのテイスターだった博士が接待されてたんじゃないか
とかいろいろあって昔の「パーカーさん本人一本かぶり」の時代とはなんだか趣の変わっていたWA誌ですが、「ほほう、 こうきましたか」というオチっちゃオチ、結末っちゃ結末な出来事でしたね。


パーカーさんが退任しちゃうと、「パーカー99点のチョーゼツ赤!!!!(ホントに99点獲得してるのはその作り手の最上キュヴェ)」みたいなノリのワインショップはどうすんですかね? と一瞬思いましたが、経営からおりただけで、ワイン評価はまだ続けるみたいです。

まあ結局、「パーカーポイント」に変わってその名をつけられるようなキャラの立ったカリスマテイスターがいないってことなんでしょうね。

パーカーさんもいいたいかもしれませんね。

「そろそろ誰か、デテコイヤーっ!!」

 

 

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パーカーさんも困っちゃってるんじゃないでしょうか。